晶子のお庭は虫づくし
シロチョウ科の幼虫について(見分け方) |
ツマグロキチョウ、ツマキチョウ、ヒメシロチョウ、クモマツマキチョウ、ホシボシキチョウ、スジボソヤマキチョウ、ヤマトスジグロシロチョウの写真は『蝶の図鑑』の有田氏よりお借りしました。
モンシロチョウ | キチョウ | スジグロシロチョウ | ウスキシロチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 |
ツマベニチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 |
ヒメシロチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏 |
エゾヒメシロチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 |
クモマツマキチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 |
ツマキチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 | ツマグロキチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 | ホシボシキチョウ『蝶の図鑑』の有田氏撮影 | スジボソヤマキチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 |
ヤマトスジグロシロチョウ 『蝶の図鑑』の有田氏撮影 |
モンキチョウ | |
幼虫 背中 |
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特徴 | 背線は細くやや黄色を帯びています。胴部は細長い円筒形、前後端でやや細まります。胴部は黄緑色。 | 胴部は細い円筒型。胴部はほぼ同じ太さで前後端のみ僅かに細まります。胴部背面は緑色、背線は地色と大差なく目立ちません。 | 胴部の地色は濃青緑色(モンシロチョウでは黄緑色)、背線は認められません。 | 胴部は細い円筒型。胴部背面には各節に横じわがある。背線は認められません。 | 胴部背面には各節に4から5本の横じわがあって 、各節はさらに小節に分けられる。青緑色の胴部背面には暗青色の小斑点が規則正しく排列する。 |
背線は太く地色より青味を帯びて濃色、その両側を淡色に縁取られるためによく目立つ。背面の微毛はその先端が前後に分かれて二分。 | 濃色の背線を縁取る単色部は本種ではより白色を帯び、ヒメシロチョウに比べて広く気門線近くまで広がり、従って背面から見た胴部の色彩は本種の方が薄い。 | 終齢幼虫はツマキチョウよりも大きく体長30o 内外。胴部における毛の基部の黒色小隆起は大きい。 |
幼虫は特に細長く、食草の実とその形や色が紛らわしい。体色は緑色、長短不ぞろいの黒色毛を生じる。 | 形態はキチョウによく似ていますが、胴部の色彩は黄色身の強い緑色です。 | ホシボシ幼虫を上から見たとき に背線(消化管)がくっきりとしています。 |
胴部は円筒型、細長く前後端で多少細まるが一定の太さを保ち、中胸部で心持ち膨大し、また尾端はやや上下に扁平となる。 | 胴部の地色は濃青緑色、背線は認めらない。スジグロシロチョウに形態、色彩とも殆ど同様、その識別は容易ではない。 | 胴部は細長、円筒形、体色は緑色。胴部全体に極めて微細な黒点を密布する。背線は地色よりやや濃色であるが目立たない。 |
幼虫横腹 | ||||||||||||||
特徴 | 腹部各節には4〜5本のしわがあります。胴部各節気門線上に2黄色紋があり、その一つは気門を環状に囲み、他の一つは気門の後方にあります。 | 気門線には鮮明な白条が前胸前縁から末端の肛上板両側に達し、その巾は全長に亘ってほぼ同巾です。気門は白色。 | 中・後胸では気門線上の黄色紋を欠き、腹部各節では気門を囲む環状黄色紋が一個のみあります。肉感で見た場合、胴部の黒点がモンシロチョウに比べて強く目立ちます。 | 気門線には鮮明な白条が前胸前縁から末端の肛上板両側に達す。 中胸節より第8腹節に至る側線濃紺で顕著である。気門は白色。 |
気門線は白色。気門線のいぼ状突起は白色、黄色、橙色などで色どられ、それぞれはまた濃青色に縁どられる。気門下線の隆起は小さく、ほぼ同大で橙色を呈する。 | 胴部は淡緑色、胴部側面は気門線より気門線にかけてひだ状に隆起し、気門線は黄色、鮮明 前胸より尾端に亘り、後方に向かって次第に太まる。気門は黄白色、外環は褐色。 |
気門線は薄黄色、気門は黄白色 胴部背面の微毛はその先端が前後に別れて二分し、T字型〜Y字型を呈するが、この特殊毛はシロチョウ科ではヒロシロチョウ、エゾシロチョウに限ってみられるものである。 |
気門下線より下側の緑色部に生ずる毛の基部小隆起は黒色。 | 胴部背面は青色緑色、側面に向かって次第に白色味を増し、気門下線は顕著な縦白条となります。 | 気門線を走る縦条は黄色で、その巾はキチョウの約2倍くらいに達します。 | ツマグロキチョウと比較してホシボシ幼虫は生えている毛に長短が混じり、ツマグロは毛の長さがそろっています。 | 胴部は緑色、側面下方に向かって次第に白色を帯びる。気門下線はひだ状に隆起し、この部分は白色を呈し胴部を縦走する細白条となる。 | スジグロシロチョウに比べて胴部の色は濃色、気門はやや白色を帯びる。胴部の黒点がモンシロチョウに比べて強く目立つ。 | 気門線は黄白色、その上縁は白色。各節気門の後方に黄白色の気門線に含まれる橙赤色点があり、その直下に円形の黒色斑がある。 |
幼虫頭部 | ||||||||||||||
頭部は全面からみればほぼ円形、色彩は胴部と同じ緑色、微細な縮緬上のしわがあり、長短不揃いの毛を生ずる。 | 頭部は全面からみればほぼ円形、地色は淡緑色で暗緑色の細かい網上紋を具えています。 | 頭部黒色毛基部の小突起は黒褐色 | 頭部はほぼ円形 頭部に生ずる毛は無色。 頭部黒色毛基部の小突起は黒色 |
頭部は胴部に比べて小さく、上下に扁平、全面から見れば円形、全面青緑色。 頭部上半に生ずる短毛は無色。 頭楯から単眼部を通り側面を走る白条は胴部側面を縦走する白条に連続する。 |
頭部は全面から見ればほぼ円形、緑色でちりめん状のしわがあり、頭部の上半分には 褐色の短毛をまばらに生ずる。 |
頭部は全面から見ればほぼ円形、緑色 頭部の全体に生ずる短毛はヒメシロチョウより 0.03〜0.05mmほど長い |
頭部に生ずる毛は無色。その基部の黒色小隆起はツマキチョウに比べて大きい。 | 頭部は前面から見ればほぼ円形、前面緑色。単眼部から後方に白条が走り、胴部の気門下線に連なる。毛は黒色 | 頭部は全面から見ればほぼ円形、全面緑色。 頭部全体に無色の短毛を生じ、その基部小隆起 は黒色で肉眼では緑色の地に小黒点を散布したように見える。 |
頭頂に生ずる長毛のうち、特に長い2対の長毛の色彩は黒色から黒褐色。この特徴が スジグロシロチョウと区別するもっともよい特徴。 |
頭部は緑色、前面から見たその形はほぼ円形、前面に黒色短毛を生じ、その基部の小隆起も黒色を呈する。 | |||
蛹 | ||||||||||||||
特徴 | 腹面は接着物に相接し、側面からみればほぼ直線状、背中線は顕著な稜となり中胸中線はやや平板状に背方に膨出します。スジグロシロチョウやエゾスジグロシロチョウに比べて背・腹面より見ると体は巾広く短太い感じです。 | 蛹ははとむね型で、体の中央付近で腹面に強く張出し、張出しの最後部より翅端部にかけて次第に偏平になります。色彩は淡緑色です。 | 概形はモンシロチョウに比べてやや細長い感じで、背・腹面より見た場合は特にその感が強いようです。蛹になってしばらくすると全面に微小な暗色点斑がみられます。 | 蛹は食樹の葉裏または枝上に見られる。概形はいわゆる はとむね型 でモンキチョウ亜科の蛹、とヤマキチョウ属のものに似る。頭部の突起は太く、ややこぶ状で先端はとがらない。色彩は緑色、半透明、羽化が近づけば体は白色味を帯びて不透明となります。 | 概形はいわゆる゛はとむね型゛で側面から見た 腹面中央部の張感もあり、上半身をやや背方に 屈曲しています。体長18〜19o程度。 有田さんが撮影されたヒメシロチョウの卵、幼虫、蛹 |
ツマキチョウに酷似するが、背・腹面より見た場合にやや幅広く感じることと、頭部突起が短くその先端のとがりもより鈍いこと。 暗色斑点の散布もツマキチョウに比べて少ない。 |
概形は側面から見るとくの字型で、腹面は体の中央部で膨出しこの部分で接着物に接しています。前後端に向かって体は細くなり、特に頭部はとげ状に鋭い。 | 側面から見た場合に頭部突起が体前半の腹縁線とほぼ平行に突出しています。やや半透明の感がありますが、羽化が近づくと次第に不透明になります。 | 概形はキチョウに似るが遥かに大型で、背・腹面から見ればより幅広く、前翅基部の突起は強く、この部分で強く角ばる。頭部の角状突起は長い。色彩は緑色。 | 概形はモンシロチョウに比べてやや細長い感じで、背、腹面より見た場合は特にその感が強い。頭部中央突起はより鋭く長い。スジグロシロチョウとは構造上の差異点は見出せない。 | 既形ははとむね型に属するが、側面から見た腹部中央の腹面への腹面への張り出しは日本産のはとむね型の蛹ではもっとも弱い。体長に対する横幅は広い。 | |||
成虫 |
2020.1.9更新
2020.6.6更新
2021.10.14更新
2022.6.18更新
2023.11.20更新
2024.8.5更新