晶子のお庭は虫づくし

クロスジフユエダシャクspの観察日記4

ホーム サイトマップ 蛾の仲間 観察日記1 2 3 4

2003年12月2日(火)

クロスジフユエダシャク クロスジフユエダシャク
気が付いた時には羽化していました。たぶん11月末に羽化していたと思われますが、
羽化失敗で翅が伸びきらなかったこと、鱗粉が落ちてしまっていたので同定が難しい
状態です。

フユシャクの仲間36種(フユシャク類は冬季に出現するシャクガを総称して名づけられたものです。)
フユシャク亜科3属14種 ナミシャク亜科1属7種 エダシャク亜科9属15種  

出現期 晩秋型 初冬 厳冬型 早春型 長期出現型 初冬・早春 分離型
  10月下旬〜11月下旬 12月上旬〜12月下旬 1月〜2月 3月以降    
種名

平地〜
低山

ウスオビフユエダシャク
クロスジフユエダシャク
チャバネフユエダシャク
初冬T型
ユキムカエフユシャク
ヒメクロオビフユナミシャク
コナミフユナミシャク
オオナミフユナミシャク
ナカジマフユエダシャク

初冬U型
サザナミフユナミシャク
イチモジフユナミシャク

ウスバフユシャク
ウンモンフユシャク
アカウスバフユシャク
シュゼンジフユシャク
T型(厳冬〜早春)
ヒロバフユエダシャク
チャオビフユエダシャク
シロフフユエダシャク

U型(早春)
スジモンフユシャク
ホソウスバフユシャク
トギレエダシャク
シロトゲエダシャク
フチグロトゲエダシャク
カバシタムクゲエダシャク

T型(初冬〜厳冬)
シロオビフユシャク

U型(厳冬〜早春)
クロバネフユシャク
クロテンフユシャク
シモフリトゲエダシャク

 
山地 ミヤマフユナミシャク
オオチャバネフユエダシャク
クジュウフユシャク
ヤマウスバフユシャク
フタスジフユシャク
  フタマタフユエダシャク
ウスシモフリトゲエダシャク
  クロテンフユシャク
フタスジフユシャク

 

 

地域別 北海道22種、関東地方32種、中部地方34種、近畿地方15種、九州地方19種が分布しています。

フユシャクの特徴
1.年一回の発生。成虫は晩秋から早春にかけて出現。
2.冬季に産卵。
3.メスは翅が欠けるか縮小していて飛べません。
4.口吻も欠けるか、縮小しているため採食しないことが多い。

 

配偶行動

ウスバフユシャク型 ♂は日没とともに飛翔を開始、メスも日没とともに
移動を開始し、静止後にコーリング行動に移ります。
フユシャク亜科、ナミシャク亜科、エダシャク亜科の
ウスオビフユエダシャク、ナカジマフユエダシャク、
トギレエダシャク、シロフフユエダシャク
シモフリトゲエダシャク型 配偶行動は日没後2時間以上経ってから起こり、
深夜まで断続的に行なわれます。
シモフリトゲエダシャク、チャバネフユエダシャク
シロトゲエダシャク型 シモフリトゲエダシャク型などよりさらに遅い時間に
配偶行動が見られます。
本種のメスは最初から高い枝の先端でコーリングを行なう。
シロトゲエダシャク
フチグロトゲエダシャク型 純粋な昼飛行の蛾で、晴天の日には午前10時頃から無作為に飛び、
12時頃になるとメスに接近していきます。
フチグロトゲエダシャク

※コーリング
 メスが尾部を上方に上げ、フェロモンの嚢を突出して♂を誘引すること。

引用文献
日本動物大百科9 昆虫U平凡社
冬尺蛾 厳冬に生きる 築地書店
原色日本蛾類幼虫図鑑 保育社
原色日本蛾類図鑑(上)
日本産フユシャクガ類(鱗翅目、シャクガ科)の分類学的、生態学的研究 日本蛾類学会

もどる  ほーむ

 

2011.5.7更新
2020.1.25更新